「風吹けば桶屋が儲かる」でしょうか、とあるきっかけが次のきっかけを産み、時代もばらばらのストーリーが繋がり、ついには大円団を迎えます。
時代を行き来して語られる「観応え」あるとっても面白いストーリーになっています☆
- 制作国
- 日本
- 監督
- 中村義洋
- 脚本
- 林民夫
- 原作
- 伊坂幸太郎
- 日本公開
- 2009年3月20日
- 時間
- 112分
- ジャンル
- ドラマ、SF、ハートフル
- 主な出演
- 伊藤淳史
高良健吾
多部未華子
濱田岳
森山未來
1975年、「セックス・ピストルズ」がデビューする1年前。日本の売れないパンクバンド「逆鱗」が解散前の最後のレコーディングで演奏した「FISH STORY」という曲が時空を超えて奇跡を起こし、地球を救う。
物語は大きく4つのパート(時代)に分かれています。
・パンクバンド「逆鱗」の時代パート(1975年)
・逆鱗の歌「FISH STORY」がオカルト歌と囁かれる時代パート(1982年)
・ねぼすけ女子学生と正義の味方が活躍する時代パート(2009年)
・地球には巨大隕石が迫っており、滅亡間近の現代のパート(2012年:劇中の現在)
この説明ではなんのことやらわからないでしょうし、関係性も伝わらないと思いますw
ところが、これらのパートが行きつ戻りつ断片的に関係を持って進みながら、ついには一つの結果へと結びつきます。
詳しく書いてしまうと、観る面白みがありませんがちょっとだけ。
【パンクバンド「逆鱗」の時代パート】
未だジャンルとして光が当たらないパンク不遇な時代のバンドの物語。
リーダー繁樹(伊藤淳史)やヴォーカル五郎(高良健吾)の葛藤や苦労の中、ついには最後の一曲を出して解散の事態に。
そして生み出された歌が「FISH STORY」
その歌はまさに逆鱗の集大成とも言える内容で収録されます。
【逆鱗の歌「FISH STORY」がオカルト歌と囁かれる時代パート】
某ドラえもんを思わせる三人組。のび太のポジションにある気弱な学生の雅史(濱田岳)は、ジャイアンスネ夫にいいように使われています。
そのころ流行っていた歌の中に幽霊の声が録音されている話題の中で「FISH STORY」が出てきます。
実は「FISH STORY」には無音が続く箇所がある不思議な歌としてリリースされていて、その無音の中に女性の悲鳴が聞こえることがあるとか。
眉唾の話題の中、一人車を運転する雅史はカーステレオから流れる「FISH STORY」の無音の中に、女性の悲鳴を聞いてしまいます。
【ねぼすけ女子学生と正義の味方が活躍する時代パート】
時代はぐっと現代に近づきます。
修学旅行中のねぼすけ女子学生(多部未華子)は船で移動中に眠ってしまい下りそびれます。
さらにシージャックに会うことになるのですが、そこに颯爽と現れる船のコック(森山未來)。
自称、正義の味方の登場です。
【地球には巨大隕石が迫っており、滅亡間近の現代のパート】
物語はここから始まります。
滅亡前にあって店を開けている一軒のレコード屋。
滅亡に諦めた数人の客がいる中、店長(大森南朋)によりキーワードとなる「FISH STORY」が語られます。
この支離滅裂な物語が、ただ「FISH STORY」という存在によってつながっていきます。
そして、あっさりと…大円団しますwww
初めはパートが入れ替わるたびに混乱してしまいますが、その展開と主演級の登場人物だけでなく、脇を固める役所が物語の連続性を高めて、頭の中でストーリーがつながっていく感覚は初見でしか味わえないかもしれません。
ながら見ではなくしっかり見たい名作です。
ヾ(@⌒▽⌒@)ノ 初見でも繋がりが生み出す結末を楽しむことができますが、二度、三度見ることでその関係性の新たな気づきが楽しめる面白い映画です♪